外国人留学生を採用する場合の基本的手続き

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昨今、日本の大学等に留学中の外国人留学生を卒業と同時に新卒社員として採用したいと望む企業が増えています。これはグローバルな大企業だけでなく、規模の小さい中小零細企業でも多く見られる傾向です。

2017年、就職を目的にした留学生の在留資格変更申請件数は、2万7926人(前年比6028人増)で過去最多となりました。優秀なポテンシャルワーカーたる外国人留学生の採用をお考えの中小企業経営者様向けに手続きの基礎をご説明いたします。

外国人留学生を採用する場合は、留学ビザから就労ビザへの在留資格変更申請を行うことになります。

手続の流れ

外国人留学生卒業見込みの留学生(卒業見込証明書)

面接

内定、内定通知書、労働条件通知書

入国管理局に対して、留学ビザから就労ビザへの在留資格変更申請を行う

就労ビザへの在留資格変更が許可される

大学等を卒業(卒業証明書提出)新たな就労の在留カード付与

就労開始

中小企業が、日本在住の外国人留学生を採用する手続きについての大まかな流れは上記に示した通りですが、以下でもう少し細かく確認していきたいと思います。日本の大学や専門学校の卒業シーズンである3月が終わると、4月から多くの外国人留学生が日本の企業で働きだします。企業も昨今、グローバル化に対応すべく、多くの優秀な外国人社員の採用を望んでいますので、今後も外国人採用の動きは加速していくことでしょう。

毎年2月3月というのは留学から就労への在留資格変更申請が多く行われるシーズンです。その手続きを管轄している地方入国管理局も大変混雑する時期だといえます。
留学の在留資格で日本に在留する外国人を卒業後採用し、4月以後社員として働いてもらう場合、日本人のように総合職で雇うわけにはいきませんので、まず、実際の就労を開始するまでに、その就労する職種にあった在留資格に変更しておかなければなりません。例えば、SEや通訳等の仕事に就かせるのであれば、「留学」→「技術・人文知識・国際業務」に変更しておく必要があります。当然、変更の許可を受けた後でなければ、就労させることはできません。在留資格変更申請をするのを忘れていた又は申請するのが遅かったことにより、雇用契約書に記された入社日までに許可が下りなかった場合は、許可が下りるまで仕事に就かせてはいけないことになっています。就労ビザの許可が下り、新たな在留カードが付与されて初めて就労を開始させることができます。

入国管理局においても、外国人が大学で専攻していた内容と職種の関連性や、受け入れる会社の安定性・継続性などを総合的に勘案したうえで許可を出すわけですから、それ相応の期間はかかります。入管手続きは計画的に行いましょう。

専門学校卒の留学生に係る「翻訳・通訳」業務への変更許可・不許可事例についてはこちらから。

 

Question:日本の大学を中退した外国人を採用して大丈夫でしょうか?

Answer:どのような仕事をさせるのかにもよりますが、例えば、在留資格「技術・人文知識・国際業務」が許可されるためには、原則、外国人ご本人が学士等を取得している必要があります。故に、留学中の大学を中退してしまうと学士を取得できないため、在留資格がおりません。しかし全ての中退者が「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を取得できないかというとそういうわけでもありません。
例えば、日本で留学中の大学は中退したが、既に母国の大学を卒業している方。であれば既に学士(Bachelor)を持っています。
日本の大学に入学する前に、日本の専門学校を卒業している方も既に専門士を持っているので、それに関連する職であれば、在留資格が認められます。
最後に、学歴用件では無理だが、実務経験10年以上の要件を満たしているという方であれば、そもそも中退の有無にかかわらず、要件を満たすことになります。

Question:コンビニのバイト留学生を社員採用できますか?

Answer:現在、多くのコンビニエンスストアでは、外国人留学生が資格外活動の許可を得てアルバイトとして働いています。
「ウチのコンビニでバイトしてもらっている留学生がとても熱心に働いてくれるので、大学卒業したらそのまま社員として働かせたいんだけど」というご質問をいただく事があるのですが、基本的には難しい場合が多いです。これが日本人の学生であれば、バイトスタッフを卒業と同時に社員採用しても何の問題もないのですが、外国人留学生の場合はビザという問題が絡んできますので社員としての採用は難しいです。
なぜなら、コンビニのレジ打ちや品出し等は、単純労働とみなされるため、それに見合う就労ビザがないからです。現在の入管法では、外国人を社員として雇う場合、専門的及び技術的な業務でなければ就労のビザは許可されません。ゆえにバイト時代と同じようなレジ打ちや品出しの職種では就労ビザはおりません。
ただ、外国人のコンビニ社員採用は100%無理なのかというとそうではありません、あくまでレジ打ちや品出し等の業務で採用するのは難しいということです。
例えば、複数店舗事業展開しているコンビニを運営する会社のマーケティング職やスーパーバイザー職のような業務であれば、経営学部等を卒業した留学生を「技人国」ビザで採用できる可能性も出てきます。

Question:3月までに就職先が決まらなかった外国人留学生はどうなりますか?

外国人留学生も日本人学生同様、いわゆる就活を行い、4月からの就職先を探すことになるわけですが、みんながみんな3月の卒業までに就職先が決まるわけではないでしょう。働き口が見つからず卒業式を迎えてしまう外国人留学生も多いです。この方たちは、留学の在留資格で日本に在留しており、就職先が決まらなければ、就労の在留資格にも変更できませんので、卒業後はどうなるのでしょうか、というご質問をたまにいただきます。

大学を卒業した者や専門学校で専門士の称号を取得した外国人については、卒業後も日本で就職先が見つからず、引き続き日本で就職活動を行おうとする場合には、「留学」→「特定活動」への在留資格変更申請を行うことができます。この変更申請が認められれば、特定活動の在留資格が与えられ、引き続き6か月間、日本に在留し就職活動が行えることになります。さらに1回の更新申請も行うことができますので、最長では1年間日本に在留して就職活動を行うことができるということになります。ただし、この特定活動への在留資格変更は、その外国人本人の日本における在留状況に問題がなく、就職活動を継続するにあたって卒業した大学や専門学校から推薦がある場合に許可されるものですので、卒業した外国人留学生なら誰にでも認められるというわけではありません。

在留資格変更申請を行うには、外国人ご本人に関する各種証明書類の提出はもちろんのこと、受け入れ先の会社に関する各種証明書類の収集作成も必要です。外国人留学生の採用&就労ビザへの変更申請に関することでしたら、お気軽に行政書士ブレースパートナーズへご相談ください。